−谷 あつこの 会いたい、聞きたい&食べたい−

長島正樹さん

Masaki Nagashima/td>

ながしま・まさき 
1967年神奈川生まれ。服部栄養専門学校卒。東京・成城 「マルメゾン」などで修業後、91年渡 仏。MOF(フランス最高職人)の店「ウラッカ」や「シュヴァロ」のほか、「ル・ トリアノン」、「レイナルド」など各地 で修業。帰国後、東京・日比谷「レ・サヴール」のスーシェフなどを経て、01年、 目黒区に「リュードパッシー」オープン。新宿高島屋パティシェリアにも出店。

 
●07年6月号   
 長島正樹(上)
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身近なスイーツで、自分らしさを



日本の洋菓子店で、最もポピュラーな定番スイーツは何かと聞かれたら、たいがいの人はショートケーキかシュークリームと答えるのではなかろうか。
じゃあフランスではどうかといえ ば、迷わずエクレアとなる。
一番に名前があがるほど、昔からどこの店にもあり、みんなに親しまれてきた身近なスイーツ、それがエクレアなのである。

作り手の個性が出やすいスイーツ


かつてフランス各地で修業した経験もあり、たくさんの店のエクレアを見てきた長島シェフによれば、店やシェフによって、味はもちろんのこと、長 さや太さ、皮の硬さ、クリームの味、上にかかったフォンダン(煮詰めて練り上げた砂糖衣)の色や太さまで、実にいろいろだという。

「フランスではどこにでもある安価 なお菓子ですし、菓子づくりにおいては、最も基本といえるもの。自由度が高いだけに、同じルセット(レシピ)で作っても、作り手の個性が出やすいお 菓子でもあるんです。だからこそ、そんなエクレアで、僕のお菓子を知ってもらおうと思いました」

長島シェフは、自分の店を始めるとき、2種類のエクレアを作ることにし た。
1つはフランスでもポピュラーなショコラ(チョコレート)味。
もう1つはシェフ自身の思い入れのあるキャラメル味だ。

ショコラエクレアのクリー ム部分は、フランス「ヴェイス」の風味の強いショコラで濃厚なガナッシュ(チョコレートクリーム)を作り、これを主役にカスタードクリームを混ぜ合わ せた。

一方のキャラメルエクレアはカスタードクリームを主役にして、そこに濃厚な自家製キャラメルを混ぜ合わせ、甘みと苦味の調和のとれたクリー ムを作り上げた。

シュークリームとエクレアの違い

ところで、エクレアのフランス語名であるエクレールは“稲妻”という意味。細長く焼いた皮の表面にひび割れ ができる様子や、フォンダンの光る様子が稲妻に似ているから名づけられたらしい。
が、シュークリームとの違いはその形やフォンダンだけではない。
長い形に焼き上げるぶん、軟らかいと食べるときにくたっと曲がってしまうので、皮は硬めが基本だ。
長島シェフのエクレアも、皮はあくまでも硬め。しっかりした生地をしっ かり焼くことで存在感のある皮になるからだという。
さらには皮の食感と、中のクリームのちょうどいいバランスや、クリームが口の中で溶ける速度、 香りの出るタイミングにもこだわった。
そのかいあって、2つのエクレアは今や、店のスペシャリテとも呼べる人気スイーツになっている。

最近は、ピンクや黄色、マーブル柄 など、カラフルなフォンダンやクリームのエクレアもフランスや日本で登場し始めているが、長島シェフが作る予定はないという。

「柔軟性は常にもっていたいとは思 いますが、僕自身は、必然性がないお菓子や、単なるはやりで終わってしまうものは作りたくないと思っています」

常に自分らしいスイーツとは何かを 自分に問い、作り続けていく。
そんなシェフの思いが伝わってくる。
●食べてみました
香ばしい皮と濃厚なクリーム が、がっしりタッグを組んで口に飛び込んできた。風味の強いショコラやキャラメルも 印象的だが、その個性に負けていないのが、しっかりした 皮の味わいと食感だ。ショコ ラの皮には、フォンダンでなく、粉糖をかけているのも個性的。ああ、今日も幸せ。 エクレールショコラ347円、 エクレールキャラメル294円。

●お取り寄せ情報
生クリームやバター、ゲランドの塩など、 厳選した素材で1つ1つ手作りした本格 キャラメル。口の中でなめらかに溶け、 やさしい甘さが広がる。バニーユ(バニ ラ)、シトロン(レモン)、フレーズ(イ チゴ)、ショコラ(チョコレート)、キャ フェ(コーヒー)の5つの味が楽しめる。 手作りキャラメル(20個入り)2310円 (消費税、箱代込み、送料別)。
※夏場は冷蔵保存し、食べるときに室温にもどすのがお薦め。
※スイーツの価格その他の情報は、掲載時のものですので、変更になっている可能性があります。 おそれいりますが、直接お店にお問い合わせください。
●パティスリー リュードパッシー
東京都目黒区中央町2−40−8
Tel&Fax:03-5723-6307
〔営〕9:30〜19:30
〔休〕水曜日

撮影:岡山寛司  企画・取材・文:谷 あつこ(at food食プランナー)
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